りりり

つまりこのようにして文章は延々と書き連ねられる。
書き連ねているうちに混入、指し示した途端に逃げ水。
ダイアログではなくモノローグ? ダイアログを装ったモノローグ? むしろモノローグの中のダイアログ?
「あなたは何をしたい?」
「わかりません、わかりません」
彼女は問いかける。そう、「彼女は」と僕は書く。
わかる? わからない? きっと大したことじゃないんだけど。でも多分大事。
会話は単に続けられ、事後観測によって成功や失敗を決められてしまって、僕たちはそんなことばかり気にしているけれど、今はそんなことを考えて何か楽しいの?
壊れたロボットのように。
僕たちが何かを語る度に僕たちは何かを殺していく。
どうしてそんなことを言うことが可能なのか。多分、殺された後で初めてその「何か」は生まれたというのに?
思考なんてはてなマークによって駆動されるものに過ぎない。
「僕はそろそろ行く」
「どこへ?」
「帰る」
「さよなら」
このようにして終わる。終わらない。
「また今度ね」